上棟とは?当日の流れと施主が確認すべきポイント|家の骨組みができる感動の一日

上棟とは 新築

こんにちは。建築歴20年以上の現場代理人、芯(シン)です。

「上棟」という言葉を聞いたことはありますか?

家づくりを進めていると、担当者からこんな連絡が来ます。

「来週の〇日に上棟を予定しています」

でも、こう思う方が多いです。

「上棟って何?見に行った方がいいの?何か準備するものはある?」

上棟は、家づくりの全工程の中で最も感動的な一日です。

朝は更地同然だった基礎の上に、夕方には家の骨組みが立ち上がる。その瞬間を見た施主さんが「涙が出た」とおっしゃることも珍しくありません。

そして感動だけでなく、上棟後は施主が確認すべき重要なポイントがたくさんあります。

今回は上棟についてすべてわかりやすく解説します。

上棟とは何か?

上棟(棟上げ・建前・建て方とも呼ばれます)とは、建物の骨組み(柱・梁・屋根の構造)が完成する日のことです。

基礎の上に土台を設置し、柱を立て、梁を組み、屋根の一番高い部分(棟木)を取り付けるところまでを、多くは1日で一気に行います。

なぜ一日で?と思うかもしれません。

骨組みが完成するまでの間、建物は風雨に対して非常に無防備な状態です。できるだけ早く屋根まで組み上げて、雨養生をする必要があるのです。

そのため上棟日には、大工さんをはじめ多くの職人が集まり、チームで一気に作業を進めます。

上棟当日の流れ

上棟の一日はこのように進みます。

  • 朝(7〜8時ごろ) 土台・1階柱の設置開始
  • 午前中 1階梁・2階床の組み立て
  • 昼ごろ 2階柱・梁の組み立て
  • 午後 小屋組み(屋根の骨組み)の組み立て
  • 夕方 棟木の設置・雨養生シートを張って完了

建物の大きさにもよりますが、たった一日でここまで仕上げるのが上棟です。

施主さんには、できるだけ見に来てほしいと思っています。

家が建つ過程をリアルタイムで見られる唯一の機会です。お子さんがいる方は、ぜひ一緒に来てください。子どもたちにとっても一生の思い出になります。

上棟当日の作業の流れ

上棟後に確認すべきポイント

感動だけで終わらせてはいけません。

上棟後は施主が確認すべき重要なタイミングです。

骨組みが完成したこの時期が、構造の状態を目で確認できる唯一のチャンスです。
内装工事が始まると、柱や梁は壁の中に隠れてしまいます。

① 金物(接合金物)の取り付け

柱と梁の接合部には、地震に備えた専用の金物が取り付けられています。

柱が土台から引き抜かれるのを防ぐ「ホールダウン金物」、梁のつなぎ目を留める「羽子板ボルト」など、場所ごとに決まった金物が図面で指定されています。

施主さんが見るポイントは、細かい名前ではありません。接合部に金物が入っているか、ボルトの頭が浮いていないか、この2つです。

ここで一つ、誤解されやすいことをお伝えします。

上棟の当日は、ボルトがまだ「仮締め」のことがあります。

骨組みを組みながら微調整するため、最後にまとめて本締めをするからです。当日さわってみて少し動いても、手抜きではありません。気になったら「本締めはいつですか」と聞いてみてください。

② 筋交い(すじかい)

筋交いとは、壁の中に斜めに入る補強材のことです。地震の横揺れに抵抗する、非常に重要な部材です。

最近は筋交いを使わない工法も多くなっています。柱と柱の間に構造用合板を張り、壁全体を面で固める工法が増えているためです。

ですから、現場を見て斜めの材が見当たらなくても不安に思う必要はありません。合板で耐力を取っているだけです。

むしろ注意してほしいのは、上棟の後です。

筋交いや柱は、電気配線や配管を通すときに欠き込まれてしまうことがあります。構造材に切り込みを入れれば、当然そのぶん弱くなります。

上棟から壁が閉じるまでの間に現場へ行ったとき、斜めの材や柱が大きく削られていないか、ここだけは見ておいてください。見つけたらその場で現場監督に確認を。

③ 木材の状態確認

組み上がった木材の状態も確認しておきましょう。

ここでも、施主さんが一番心配されるのは「雨に濡れたけど大丈夫か」という点です。

結論から言うと、一時的に濡れること自体はほとんど問題ありません。木は乾けば元の含水率に戻ります。だからこそ上棟の日に屋根まで組み、養生シートを張るのです。

問題になるのは、濡れたまま何日も放置されることです。雨のあと、シートがきちんと掛かっているかを見てください。

もう一つ、柱に縦の深い割れが入っているのを見て驚く方がいます。これは「背割り(せわり)」といって、乾燥で木が勝手に割れるのを防ぐため、最初からわざと入れてある切れ込みです。欠陥ではありません。

判断に迷ったら、遠慮せず現場監督に聞いてください。聞かれて嫌がる現場監督はいません。

上棟式はやるべき?

上棟式とは、骨組みの完成を祝い、工事の安全と家の繁栄を祈る伝統的な儀式です。

現在では上棟式を行わないケースが大半です。

やるかどうかは完全に施主の自由なので、必須ではありません。

ただし、上棟式を行うと次のようなメリットがあります。

  • 職人さんたちへの感謝を直接伝えられる
  • 現場の職人さんと顔見知りになれる
  • 工事への関心を示すことができる

上棟式を行う・行わないに関わらず、差し入れは喜ばれます。

暑い時期なら冷たい飲み物、寒い時期なら温かいものが特に喜ばれます。
強制ではありませんが、一声かけに行くだけでも現場の雰囲気が変わります。

まとめ

上棟は家づくりの中で最も感動的な瞬間であると同時に、施主が確認すべき最重要タイミングの一つです。

「金物・筋交い・木材の状態」

この3つを必ず確認してください。

ここで確認できることは、壁が閉じてしまうと二度と目で見ることができません。
感動を味わいながら、しっかり確認してください。

そして可能であれば、職人さんたちに一言「よろしくお願いします」と声をかけてみてください。

その一言が、良い家づくりにつながります。

骨組みができたら、次は家の顔となる「外壁材」選びです。


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