こんにちは。建築歴20年以上の現場代理人、芯(シン)です。
「リフォームしたいけど、何から手をつければいいかわからない」
こんなお悩みをよく聞きます。
キッチンが古くなってきた。お風呂が寒い。外壁の塗装が剥がれてきた。でもリフォームって業者に連絡するだけでいいの?何を準備すればいいの?
リフォームは新築と違い、「今ある家をどう直すか」という作業です。それだけに、何を・どの順番で・誰に頼むかを間違えると、時間もお金も無駄になります。
今回は現場代理人として、リフォームの全体の流れを最初から最後まで丁寧に解説します。これを読めば「何から始めればいいか」が必ずわかります。
リフォームの全体の流れ
リフォームは大きく6つのステップで進みます。
- 現状把握・要望の整理
- 業者探し・見積もり依頼
- 見積もりの比較・業者の選定
- 契約
- 工事
- 完成・引き渡し・アフターフォロー
それぞれを詳しく説明します。

ステップ① 現状把握・要望の整理
リフォームで最初にやることは、業者に連絡することではありません。
「自分が何をしたいか」を整理することから始めてください。
業者に「なんとなく古くなってきたので直したい」と相談すると、業者主導で話が進んでしまいます。自分の要望をまとめておくことで、必要のない工事を勧められるリスクを防げます。
整理すること
- どこを直したいか(キッチン・浴室・外壁・屋根・内装など)
- なぜ直したいか(老朽化・使いにくい・見た目が気になるなど)
- 予算はいくらか(おおよその上限を決めておく)
- いつまでに完成させたいか(引っ越し・家族のイベントなど)
- 優先順位はどれか(全部はできない場合、どれを優先するか)
築年数も確認しておく
家が建ってから何年経っているかによって、必要なリフォームの内容が変わります。
- 築10年前後:水回りの設備交換・外壁コーキングの打ち替え
- 築20年前後:外壁塗装・屋根補修・給湯器交換
- 築30年以上:大規模リフォームまたは建て替えの検討

ステップ② 業者探し・見積もり依頼
要望が整理できたら、業者を探します。
リフォーム業者の種類
- 大手リフォーム会社:全国展開・ブランド力がある。品質は安定しているが費用は高め。
- 地元の工務店:地域密着で対応が丁寧なことが多い。費用は中程度。アフターフォローが手厚い場合がある。
- 専門業者(水回り専門・外壁専門など):特定の工事に特化しているため技術力が高い。ただし複数の工事を同時にやる場合は複数業者への依頼が必要になる。
- ハウスメーカー系リフォーム会社:新築を建てたハウスメーカーのリフォーム部門。建物の構造を把握しているメリットがある。費用は高め。
- 訪問販売業者:基本的に避けてください。(別の記事で詳しく解説します)
見積もりは最低3社に依頼する
1社だけに見積もりを依頼するのは絶対に避けてください。複数社に同じ条件で見積もりを依頼することで、適正価格がわかります。
ステップ③ 見積もりの比較・業者の選定
複数の見積もりが揃ったら、比較して業者を選びます。
見積もりを比較するときのポイント
- 価格だけで選ばない:安いには理由があります。材料の品質・工事の範囲・アフターフォローの内容を確認してください。
- 工事の範囲を確認する:同じ「外壁塗装」でも、足場代・養生費・廃材処理費が含まれているかどうかで総額が大きく変わります。
- 「一式〇〇万円」には注意:内訳が出ていない見積もりは後から追加費用が発生するリスクがあります。必ず内訳の明細を出してもらってください。
- アフターフォローを確認する:工事後の保証期間・定期点検の有無を確認してください。
業者との打ち合わせで確認すること
- 施工実績(近隣での工事実績があるか)
- 担当者の知識(質問に的確に答えられるか)
- 工事中の連絡体制(誰に・どうやって連絡するか)
- 近隣への挨拶は業者がやってくれるか
ステップ④ 契約
業者が決まったら契約します。
契約前に必ず確認すること
- 工事内容の確認:見積もりの内容と契約書の内容が一致しているか確認する。
- 支払い条件の確認:契約時・着工時・完成時など、支払いのタイミングと金額を確認する。着工前に全額支払いを求める業者には注意。
- 工期の確認:着工日・完成予定日を書面で確認する。
- 変更が生じた場合の対応:工事中に追加・変更が生じた場合の対応方法を確認する。必ず書面で記録する。
- 保証内容の確認:工事完了後の保証期間・内容を書面で確認する。
クーリングオフについて
訪問販売でリフォームを契約した場合、契約日から8日以内であればクーリングオフ(無条件解約)ができます。
ステップ⑤ 工事
工事が始まったら、施主として確認すべきことがあります。
工事中にやること
- 着工前の確認:工事範囲・仕様・工程表を最終確認する。近隣への挨拶が済んでいるか確認する。
- 工事中の現場確認:工事中に現場を確認することは施主の権利です。ただし職人の作業の邪魔にならない時間帯に確認する。疑問点はその場で担当者に聞く。
- 写真を撮っておく:解体後・配管・断熱材など、壁が閉じる前の状態を写真で記録しておく。
- 変更・追加の記録:口頭での変更指示は後でトラブルになることがあります。変更・追加は必ずメール・LINEなどで記録を残す。
ステップ⑥ 完成・引き渡し・アフターフォロー
工事が完成したら、引き渡し前に必ず確認します。
完成確認でチェックすること
- 仕様書・図面と実際の工事内容が一致しているか
- 傷・汚れ・施工不良がないか
- 設備が正常に動作するか(水を流す・スイッチを入れるなど)
- 気になる点があればその場で指摘する
引き渡し後にやること
- 書類の保管:工事の保証書・取扱説明書・設備のメーカー保証書をまとめて保管する。
- 不具合の早期連絡:引き渡し後に気づいた不具合は、なるべく早く業者に連絡する。時間が経つと「施主の過失」と判断されるリスクがある。
リフォームでよくある失敗パターン
失敗① 1社だけに相談して決めた
適正価格がわからないまま契約し、相場より高い費用を払ってしまった。
失敗② 口頭の約束を信じた
「あの柄のクロスにしてください」「この設備に変えてください」という口頭の指示が反映されず、トラブルになった。
失敗③ 工事中に現場を確認しなかった
完成後に気づいた施工不良が、「壁を開けないと直せない」状態になっていた。
失敗④ 予算を業者に話しすぎた
「予算は300万円です」と先に言ってしまい、提案がすべて300万円前後になった。
リフォーム開始前のチェックリスト
- どこを・なぜ・いつまでに直したいかを整理した
- おおよその予算の上限を決めた
- 複数の工事がある場合、優先順位を決めた
- 最低3社から見積もりを取った
- 見積もりの内訳(一式ではなく明細)を確認した
- 業者の施工実績・アフターフォローを確認した
- 契約書の内容(工事範囲・支払い条件・工期・保証)を確認した
- 口頭での打ち合わせ内容をメール・書面で記録している
全てチェックできてから、工事をスタートさせましょう。
まとめ
リフォームは「業者に連絡する前の準備」が大切です。
自分の要望を整理する → 複数業者に見積もりを依頼する → 比較して業者を選ぶ → 契約内容を確認してからサインする。
この順番を守るだけで、リフォームの失敗リスクは大幅に下がります。
リフォームの成否の9割を決める「業者選び」については、次の記事で詳しく解説します。
次の記事:リフォーム業者選びで9割が決まる!失敗しない5つのポイントを現場のプロが解説
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